実は結構前だが、スウェーデン鋼として有名な鋼メーカーの1つ、アッサブ社のK-120を好んで使用していた小片秀司さんという鉋鍛冶師の鉋が欲しかったので買いました
碓氷健吾さんも使っていた(雪の華)そうですが、今では見当たらないしあっても超高騰化ということで手が出ませんね
小片さんも引退していますが波乃華は最後まで作っていたみたいでまだ流通在庫はある模様(安いところから段々消えていってるけど)
波乃華には白紙1号とアッサブK-120の2種類がラインナップされています
どちらの鋼も小片さんは得意だったそうです
白紙1号は焼き入れが大変難しく慣れていないと使いこなせないことで有名な鋼材であり、現在でも造られている日立安来の鋼
アッサブ社K-120は炭素系の鋼で製造は恐らくは終わっている鋼です
ちなみに小片さんは波乃華に使用したK-120(炭素量1.25%)を洋玉鋼と呼称しています
碓氷さんにも洋玉鋼と呼称した鉋があります。序乃舞です
こちらはウッデホルム社のK990(炭素量1.04%)だそうで、作り手によって洋玉鋼と呼称される鋼は異なるということのようです
使い比べたわけでも比べて手に取る機会も無かったが、珍しい鋼を使っているほうを選びました
桐箱入りの鉋は初めてですわ
噂じゃこの手の桐箱って鍛冶師ではなく問屋が用意していると聞いたことがあるんだが本当かね。どうでもいいけど
寸八です
一応箱出しで直ぐ使い仕様となっているのだが
どうやら仕込みからかなり時間が経って乾燥がしっかり進んだ物だったようで軽く調整は必要でした
裏金が台に食い込むように締まっていてなかなか外れなかったからなぁ
波乃華ではなく波の華と銘が切られてますね
鍛接線が荒々しく乱れているのは結構好きです
耳を落とし刃も研いだ状態
ゴマが散ちまくった地金ですなぁ。相当昔の鉄を使ってるようですね
研ぐとよく分かるようになるが縞模様も見える
少し耳を落としすぎたかもしれないがこれでも
前とは比較にならないほど気を使い水ぶっかけながら火花散らさず大事に落としたんです
凄く手間の掛かった裏金
こっちは波乃華なんですね
裏金を研いでびっくり。表側研いでも意味ないらしいけど
この荒々しい鍛接線はとても素敵です!
半包み口らしい
右側に比べると左側の耳がやや削りすぎだがこのぐらいなら問題ないでしょう
宝の持ち腐れだが
この鉋で桧を削ると吸い付くように、そして軽く切れていく
飛鳥使った後だとあまりの滑らかで笑っちまうぐらい
確かに値段とか見た目から手間の掛かり具合が全然違うが、同じように研いだあとなのに切れ味がこんなに違うものなのかとビビる